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雪の華【気象系BL小説】

第13章 True Love


ー翔sideー


「んー…」


朝の眩しい光で目を覚ます。


「あれ…?」


いつもと違う感覚に違和感を感じながら目を開けると…俺を抱き締めて眠る智くんの寝顔が目の前にあった。


「わぁ…」


初めて見る智くんの笑顔。
何か…赤ちゃんみたい…可愛い。
人差し指でほっぺを触るとふにふにした感触。


この人が…ヤクザの息子だなんて絶対信じられないよな…。
起きてる時は…あんなに格好いいのに…。


そっと顔を近付け…ゆっくりと唇を重ねる。


「智くん…大好き…」


智「おいらも大好きだよ」


「え」


するとパチッと目が開く。


「わぁっ!起きてたの!?」


智「うん」


「い、いつから!?」


智「ほっぺつつかれてからかなぁ」


「もう…寝た振り?」


智「んふふ」


「意地悪」


智「そんなおいらが好きだろ?」


「もう…」


くすくす笑いながら俺達は抱き合った。


智「ねぇ…翔くん」


「ん?」


智「………続き」


「え?」


智「昨日の続き…しよ」


「あ…」


そうだ…。
昨日の夜俺…智くんがシャワー浴びてる間に寝ちゃったんだ…。


「い、今から…?」


智「うん。駄目?」


「………駄目じゃない…」


そう言うと…智くんが俺を仰向けに寝かせながら首筋に顔を埋めてくる。


「っっ…あ…!」


智「可愛い声…いっぱい聞かせて?」


そして首筋に舌を這わせながら…バスローブを脱がせられた。


「あっっ…さ、智くん…!!」


智「可愛いよ翔くん…」


胸の飾りに智くんが触れた時、テーブルに置いていた智くんの携帯が大きく音を立てた。


「ん…あっっ、智くんっっ…電話…」


智「いいってほっとこ」


智くんから与えられる快感に身を委ねようとするけれど…集中出来ない。


「いいから…出て…大事な電話かも…」


智「んー…」


観念した様に智くんが俺から離れ、ベッドを降りた。


「いいとこだったのに…」


乱暴に画面をタップする。


智「もしもし。何だよ松兄おいら今忙し…は?………マジか…分かったすぐ帰る」


早々に通話を終え、半裸の智くんが俺の方を見つめた。


智「翔くん。今うちに…君のお父さんが来てるって」


「は…?」


思わず俺はベッドから飛び降りてしまった。
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