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雪の華【気象系BL小説】

第11章 再会


それは突然の事だった。


松兄の迎えで大学からそのまま病院へとやって来る。


『走らないで下さい!』


看護師さんの声にも耳を貸さずにおいらは部屋へと向かう。





「父ちゃん!」


おいらは勢いよく扉を開けた。


智父「智」


「………はぁ…。びっくりした」


智父「何て顔してる」


「当たり前だろ。倒れたって聞いたら…」


智父「そうか」


「もう落ち着いたのか?」


智父「すぐにでも退院出来るぞ」


松岡「オヤジ何を言ってるんですか。暫く入院です」


「マジか」


松岡「心臓がかなり弱ってるそうなので…暫くは安静にしろと医者から」


「じゃあ大人しくしてないとな」


父ちゃんは不服そうに窓の外を見つめた。


智父「松岡」


松岡「はい」


智父「すまないな。智と2人にさせてくれないか」


松岡「………はい」


頭を下げ松兄は外に出た。
病室にはおいらと父ちゃん2人きり。


智父「智」


「ん?」


智父「………この間は殴ってすまなかったな」


「もう…いいよその事は」


智父「そうか」


「うん」


智父「智」


「はい」


智父「………近々…私は引退しようと思う」


「え…」


智父「せめてお前が大学卒業するまではと思っていたが…心臓がなそこまで持つかどうか分からんらしい」


「そんな…」


智父「お前には申し訳ない。しかし…覚悟しておいてくれないか」


「何の…」


智父「卒業までに…組を継ぐ覚悟を」


「………」


あまりにも突然の父ちゃんの言葉においらは何も言えずにいた。
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