第84章 嘘と涙の向こうの愛（荒北靖友）生誕記念　完結

絡められる舌に思わず息が乱れる

「姫凪の顔超エロい…
なぁ…俺に全部喰わせて…？
姫凪の全部…欲しい」

ズルいなぁ…
止めて欲しくなくなったじゃん…　

『靖友になら…全部あげる…』

蕩けそうな頭で息の乱れる口で
やっと出た返事に
靖友は満足そうに笑って私を抱いた

優しく優しく慈しむように…

直に伝わる体温、鼓動、息遣い

どれを取っても私を
幸福にしないものはなくて

抱かれた後の疲労感さえ幸せだった

一つ気になるのは…

『靖友ー…避妊…した？』　

ゴムを付けて貰った記憶がない…

「…悪ぃ…夢中で…」

申し訳なさそうに頭を掻く　

『…もう…今回だけだからね…』

プィと背中を向けると

「今から速攻で買ってこよっか?」

そむけた身体ごと抱き寄せて耳打つ