第67章 ♉きみだけの王子様（孤爪研磨）☆感謝を込めて☆完結

「坊ちゃん、ネクタイは
チャント締めて下さいね」

「えー」

「えー、じゃなくて…
パーティーにノーネクタイは…
旦那様に叱られます」

「鈴谷がでしょ？
怒られてよ。おれネクタイ嫌い…」

プイッと窓の外を見ると

「研磨坊ちゃん？
姫凪さんはビシッとした
男性が好きですよ？
前に赤葦さんの所の
お坊ちゃんにポーッと………」

「はぁ？」

「ネクタイは？」

「するし。ネクタイおれのが
似合うし」

「それは良かった」

ニヤリと笑う鈴谷に
ﾁｯと舌を打って
キュッとネクタイを締め
車を降りて会場に向かった