第11章 ♡ヨカニセ？ブニセ？（岩泉一）続編　　完結

『ねぇ、キミ2年生？名前は？』

沈黙に耐えかねて聞いてみる

「………」

『あ、私3年の布施　姫凪』　

「京谷。」

『そっか、はじめちゃん達と仲良い？』

「………全然」

正直過ぎる
まぁ、明らかに雰囲気違うもんね

「でも、岩泉さんは…スゲぇ」

はじめちゃんを褒められた事は私の
機嫌をカナリ上向けた

『そっかぁ♫』

自然に笑顔にもなる

「………！」

京谷くんの視線に気付いて
目線をあげると仄かに顔が赤くなってる

『どうしたの？赤いよ？顔』　

「全然、赤くなってねぇ」

『そう？』

そんな事を話しながら体育館に着く

「狂犬ちゃーん！遅いよー！」

駆け寄ってきた及川くんが目を丸くして
私をみた

「姫凪ちゃん知り合い？」

『さっき会ったばっかりだよ』

「へー、狂犬ちゃんと
姫凪ちゃんがねー
とりあえず岩ちゃんに見つかる前に
離れとかないと身体もたないよー」　

及川くんが私に耳打ち

『え！？』

「やっぱりね、朝シッカリ
可愛がられちゃったんだ」

さっき付けられた痕をつついた
顔を上げると少し怖い顔の及川くん

『及川くん？』

「……ほーんと…失敗。」

ボソリと呟いて京谷くんを連れて
いってしまった

「姫凪？大丈夫か？」　

少し遅れてはじめちゃんが声を
かけてきた
見られた？見られてない？