夢幻回廊【裏夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニス】
第9章 解けない魔法(東堂尽八)完結
「その顔も違うよ…東堂さんに
見せてるあの顔がいいんだ…」
両手の平で顔を持ちオデコを重ねる
真波君の熱い息が顔にかかり
鼓動が早くなって行く
「姫凪さん緊張してる?心臓の音
聞こえてきそうな顔してる(笑)」
『当たり前でしょ!離してよ…
恥ずかしくてもう限界……なんだから!』
人にこんな事しといて無邪気に笑う
天使の顔した小悪魔を睨む
「限界って何が?もしかして…
シタくなっちゃったの?」
『なっ…!?そんなわけ…キャッ!』
言葉の途中で真波君の手がスカートの中に
入ってきて
太ももがユルリと撫でられた
「続き喋って貰ってもイイですよ?
…喋れたらですけど…」
真波君の手が下着と肌の境界線を何度も
行ったり来たりして
擽ったい様な変な気分になる
『…や、だ…変なトコ…触らないで』
「姫凪さん可愛い声出すね…
ねぇ?気持ちイイんでしょ?
コレ、オレと使いましょ?」
手を休めずに開いた手で器用に
箱からゴムを取り出し口に加えて笑う
ボーッとする頭でもそれが
どういう意味か位はわかる
『イヤ…絶対にヤダ…あたし東堂先輩が…』
首を振って呟くと
「あの人はオレが欲しいの何でも
持ってるんだよね…尊敬してる…
敵わないかもとも思うけど
姫凪さんだけは渡したくない」
真波君の顔が迫る唇が触れるまで
僅か数センチ
顔をできる限り横に背ける
「ねぇ、今日だけ、今だけでイイから
オレの姫凪さんになって??」
切なすぎる告白に涙が溢れそうになる
でも…首を縦に振ることなんて
あたしには出来ない
こんな状態になって更に思い知らされる
東堂先輩への想い
憧れなんかとうにどこかへ行ってる
あたしは東堂先輩が好きで
それはもう山神だとかそう言うの
どうでもよくて
ただの男の人として東堂先輩が好きなんだ
『真波君…ゴメン…あたし』
「なんで!!?一瞬でいいのに!!」
今にも泣き出しそうな真波君の顔が
涙の溜まった目があたしを映してる
こんな顔をしてる真波君に私は
何て声をかければいいの?
選ぶ言葉も見つからなくて
あたし達の間に沈黙が続く
その沈黙を破ったのは
あたしでも、真波君でもない
「真波!いくらオマエでも…
それ以上はならんよ…!」
東堂先輩だった