第8章 ◎俺の素顔②（忍足侑士✣続編）完結

『ケンヤさん?どうしたんですか?』

「姫凪に見とれてた(笑)」

『もう…また～からかわないで』

「ほんまやで♡」

俺らがじゃれてると

「何や?エライ楽しそうやん？」

ユーシが不愉快そうに言う

「妬くなやユーシ。
ただの世間話やん、なぁ？」

『え…ハイ。そうですね』

「ふ～ん…そうなんや。あ、電話。
ゴメン、先行くわ」

『あ…侑士さん…!』

振り向きもせず先に歩いていく
ユーシを見送りながら
姫凪が小さくため息を
ついて俯く

「裏庭おいで。話聞いたるよ」

跡部に聞こえへん様に耳打ち

「すまん。俺も先行く～」

と、その場を去って裏庭で
姫凪を待った

『ケンヤさん…お待たせしました』

「おぅ、ほら飲み。ｺｰﾋｰでえぇか?」

『はい…どうも』

俺の横に座りｺｰﾋｰに口をつける
見れば見るほど可愛いなぁ…
両手で持ってるのに缶が
大きく見える

「なぁ、姫凪…
今日元気が無いんは昨日俺が
変な話したからか？」

『…ｲﾔだな～!元気ですよ♪』

オマエ、嘘つくん下手すぎやって
そんな所まで愛しい

「姫凪はユーシが
浮気したらどないする？」

姫凪はだまって
辛そうに俯く