第8章 ◎俺の素顔②（忍足侑士✣続編）完結

なぁ、そんな顔せんといて
全て奪いたくなる
そう思うんはキット
俺だけやないから
俺以外の男の前で
無防備に笑わんといて
なぁ、俺だけのために
笑ってて？

-侑士side-

『侑士さん、おはようございます』

「おはようさん。今日も可愛いな」

「おぃ、朝っぱらから
ジャレてンじゃねぇよ。行くぞ!」

『はぁい♪兄様♪』

いつもと変わらん朝

俺と彼女の姫凪
ほんで姫凪の兄貴で
俺の親友跡部。3ﾋﾟｰｽの登校風景

相変わらずムダに仲の良い
兄妹やなぁ…せっかく心も身体も
俺のものになったと思ってたのに
姫凪は相変わらず
ﾌﾞﾗｺﾝのまんまやし
跡部は俺に凄いｷﾂｸなったし…
かなわんなぁ…

『明日から夏休みですね～
テニス部は毎日練習ですか?』

「当然だ!朝からﾃﾆｽ漬けだ」

「・・・・・・。」

ﾃﾆｽ漬け？デートもさせへん気か?
そんなに俺と姫凪が
仲良くすんのが嫌なんか？

『そうですか～…じゃぁ、ﾕｯｸﾘ
デートできませんねぇ
私寂しいです…』

姫凪がポツリと呟く
可愛すぎ!

「大丈夫や、部休日はずっと
一緒に居ろうな♪」

『は、はいっ！』

嬉しそうに笑う姫凪の
肩を抱いて

「イッパイ愛したるさかい♡」

耳元で囁くと

『侑士さん!!あ・・あの！』

と、取り乱す姫凪
益々かわいいわ～♪

「おぃ！忍足！何言いやがった!」

うわっ！めっさ怖いわ～

「何でもあらへんよ？なぁ？」

『あぅ…ﾊｲ・・何もないです…』

真っ赤な顔をして答える姫凪
跡部の顔が益々怖くなる

「姫凪顔が赤いぞ・・・
忍足の毒でもまわったか？」

「なんちゅー事言うねんな…
人聞き悪いで兄様～(笑)」

「おまえの兄貴じゃねーよ！」

跡部が俺を睨む
まてまて・・ｼｽｺﾝすぎやろ
彼氏は俺やっちゅーねん　

『兄様も侑士さんも怖い…
仲良くしてください…』

姫凪が俺らの間で
困って顔をして言う
わかってンのかな？
原因は君なんよ?(笑)