第1章 プロローグ
天才なんかじゃない。
俺は天才なんかじゃない。
……
…………
“自分の作品がどうなってるのかもわからないのに”
天才だなんて言われたくない。
「大野さん!今回もとてもいいですね!」
智「ありがとうございます。」
「ちゃんと展示させてもらいますので
ご安心ください。」
智「はい、全て櫻井さんにお任せします。」
翔「では、失礼します。
お金の方は後々振り込ませて頂きますので」
智「ありがとうございます」
潤「それじゃあ行きましょうか」
智「うん」
俺は大野智。職業 画家
俺は欠陥品。画家として重要なものが欠けてる。
そのせいか、信頼できる人間も
マネージャーの松本潤と取引相手の櫻井翔
この2人しかいない。
俺に欠けてるもの。
それは、視力。
俺は全盲の絵描き。