第6章 離さない、許さない。
パチンッ
「起きろよ。」
牡丹はヒリヒリとするほっぺたの痛みで目が覚めた。どうやら気を失っていたのだと、間を置いて自覚をする。痛みの原因は…ハヤトに平手打ち。
ここは拷問部屋。
牡丹は驚く様子もなく受け入れている。犯されたとは言えども、ハヤトを怒らせたのは自分なのだとわかっているから。
ただ、いろんな感情が入り混じり、何もされていないのに、声を殺して泣き始める牡丹。
「なんで泣くの?
まだ、何もしてないじゃん。」
「ご……めんな…さいっ…。」
ハヤトは慰めるように頭を優しく撫で、目から溢れ出る涙を舌ですくう。これから、酷いことをするに決まっているのに、優しい行動に更に涙が溢れる。
「まあ、僕が飽きるまでやめてあげないけどね。」
そう言うと、椅子に縛り付けられている牡丹のお腹を足で思いっきり蹴り上げる。鈍い音と嗚咽が響く。
「痛みに耐える牡丹の表情…!
最高だよ!!」
「おぇっ、…!」
ハヤトは笑いながら、棚にあるモノを手に取る。