第6章 離さない、許さない。
アキラさん…龍宮寺家が亡くなってしまった。夢であって欲しいと願ったが、現実に起きている事だった。
昨日、あの後、何もされずにメイド部屋に戻る事ができた。
牡丹はため息を溢しながら、部屋を出る。出た途端、誰かにぶつかってしまった。そこには、執事である白田がにっこりと笑いながら立っていた。
「牡丹さん。
お時間よろしいですか?」
「はい…?」
そう言われ、白田に付いて行くと、メイド部屋と階段を挟んである、執事部屋に連れて来られた。執事部屋は薄暗い。
この、一文寺家は、ハヤトの生活する部分はお金をたくさんかけているが、それ以外の所は今にも崩れてもおかしくないぐらいボロボロ。
メイド部屋もそうだが、執事部屋の電気は時折チカチカと消えては付いてを繰り返していた。
薄暗くてよく、確認できなかったが部屋には青木、赤川もいた。
白田が口を開いた。
「牡丹さん。
ハヤトさんに遊ばれていましたよね。
本当はハヤトさんの我儘に
飽き飽きしているのではないですか?
私たちは優しくしてさしあげますよ。」
「え…?」
牡丹は3人の男に捕まってしまった。