第1章 ぷろろーぐ
5歳の時、牡丹は捨てられた。
道で倒れていた所を発見され、暮らす場所を与えられた。
龍宮寺 アキラ
龍宮寺財閥の次期社長。牡丹よりひとつ年上。
日本で名前の知らない人はいない、有名な財閥。
そんな財閥に拾われ、今年で18歳の13年間本当の家族の様に、妹の様に育てられてきた。両親は女の子も欲しかったのよと優しく包み込むように微笑んでいつも牡丹を大事にしてくれる。
2人を記憶にない両親を重ねて見ていた。
18歳のある日、龍宮寺家はたまには羽伸ばしにと、旅行に行くことになった。
牡丹も誘われたが家族水入らずにと断った。
本当の家族だけで。
アキラは留守の間、牡丹を預かってくれる友人の家を紹介してくれた。
一文寺財閥。
一文寺財閥も日本で有名な財閥。
龍宮寺家が帰ってくるまでお世話になる家。