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荊【R18】

第8章 離さない、寂しいよ。


「失礼致します。」








ハヤトの命令でメイドはダイニングを出る。
牡丹は他のメイドに隠れながら、息を潜めダイニングを出ようとしていた。









「牡丹さんは残って。」

「え、あっ…はい。」









ハヤトに歯向かうことはできず、言われるがままダイニングに残る。

真実を知ったハヤト、お仕置きをされて嫌な思いをした牡丹。

二人の間には微妙な空気が流れる。
思い返せば、二人っきりになるのはあの日以来。

あんなことをされ、牡丹はいつものように接することが出来るわけがなかった。










「…きちんと話すの、久々だね。」

「は、はい、」











牡丹は、ハヤトに怯え声が震えていた。

目には涙を浮かべ、扉の前から動こうとしない。いざとなったら、すぐに逃げれるようにだろうとハヤトは考えていた。
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