第5章 悪夢
『お願い起きてっ……』
『何で起きないんだよ…』
『俺達六人で一つだろ?…』
「『カラ松兄さんッ!!』」
「!!」
「おーきーてー!!野球しよ!カラ松兄さん!」
「十四松…」
僕はカラ松兄さんを連れて家の前まで袖を引っ張った。
眠い目を擦るカラ松兄さん。
「『ごめんなさいカラ松兄さん。』」
「ん?なにがだ十四松」
「…………朝早くに起こして!!」
カラ松兄さんは優しい。
カラ松兄さんは怒る事もない。
でもいざというときはちゃんと自分の意見を持てる。
イタイふりして回りを和ませる。
とても兄弟想いな
可哀想な兄さん。
兄さんがいない世界なんて
あってはならないんだ。