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血の争い【黒子のバスケ】

第4章 信頼関係


人間族の領域から離れて行った結紀達は、のんびりと過ごしていた。勿論、人間族と鳳凰族が戦闘を行なっていることも知っている。結紀は、ねぇ…と空を見上げながら昴輝と彰に話しかける。

「…人間族と鳳凰族…どっちが勝つと思う?」

「さぁ…な、人間族は馬鹿ではないからな…。」

「人間族は、進化し続けている。何とも言えないね…。」

昴輝と彰の考えを聞いた結紀は、ふ~ん…と僅かに声を出すだけだった。

―――やはり、決着は付かないみたいだね…。

結紀は、そんな事を思っていた。それもそうだ。どこの族もまだ…完全敗北は聞いたことないからだ。完全敗北は、族の全滅の意味を現している。

「いつになったら、この戦いが終わるんだろうね。」

彰が、囁くように言った。その言葉に、さぁね…と静かに答える結紀。そうこの戦いは、いつ終わるのか誰もが予想できない。すると、結紀の目の前に現れた、吸血鬼の男1人が跪いて静かに言った。

「報告します。先程の人間族と鳳凰族の戦闘が終了しました。結果は、引き分けということです。」

報告を聞いた結紀たちは、何も表情を変えていなかった。結紀は、僅かに口元をつり上げては笑っていた。この状況を楽しんでいるかのように見える。

「報告、ありがとう。引き続き、人間族と鳳凰族の監視をお願いね。ただし、無茶な監視は控えるようにね。」

「はっ、畏まりました。」

頭首である結紀の指示を聞いた吸血鬼の男は姿を消した。自分の任務を遂行し始めたのだ。
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