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血の争い【黒子のバスケ】

第2章 戦争


霧渓の一言に、そうだよな…と呟くように肯定をする火神。

「じゃあ、奇襲はやめておいた方がいいのか?」

「いや、別にダメとは言ってない。作戦を練らないとこっちがやられるだけだ。」

霧渓は、少々難しい表情をしながら吸血鬼への奇襲の作戦を考えていた。霧渓は、吸血鬼の奇襲を考えていたのはいいが、ここで死神の存在を頭の中でよぎる。

死神も死神で、厄介な族だからだ。だが、それも想定をして今回の作戦を霧渓は、4人に説明し始めた。

「いいか、今回の作戦だが───」

作戦を全て話終わったら、よし!と声を張り上げてソファーから立ち上がる青峰。他の皆も立ち上がり、霧渓が提案した作戦を実行しようとしていた。

一方での吸血鬼の方では、狼と死神に備えての話し合いが始まっていた。

「今回の狼と死神についてだが…。」

「狼については、昼に戦闘があったら多少はこちらからにしたら、楽になったと思うけど…。」

昴輝から始まった話で、彰の言った通りに昼間には狼は戦闘を行なっていた。しかし、彰は眉間に皺を寄せて難しそうな表情をしていた。

この話し合いに、黙って聞いている結紀。目を瞑り、辺りの気配を気にしている。結紀は、血の匂いだけではなく気配もかなりの敏感だった。

それに気が付いた昴輝は、結紀に声を掛ける。

「結紀、どうした?」

「いや…、嫌な予感がして…気配を捜している。」

結紀の言葉に、会議室にいる吸血鬼族の顔がかなり強張ってきた。それだけ、吸血鬼族は結紀を信用している故に、実力を認めていることになる。
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