第8章 アンダルシアンロック
『いらっしゃいませ。』
その声にふと見てみると日本人の男性
に目を奪われる。
…あの彼かな?
そう思って俺は彼にぺこりと会釈する
料理が一通り揃って食べていると、
二宮が口を開いた。
二『やっぱり…… 俺にも原因が
ありますよね…。
だからといって、あなたのこと諦めら
れるわけではないんですけど…
大野さんの身体の方が心配なんで、
もうこういう風にデートに誘ったり
はしません。
でも…俺の事好きになってもらう努力
はしていきます…』
俺は、どういっていいのか分からずに
目を潤してただ見つめる。
二『ひっかきまわしといてこんなこと
言われてもまた困らせちゃうかもしれ
ないけど…』