第22章 ダークナイト
****
部屋に立ち込める嫌な匂いと、散乱
したもの…
この部屋で、何があったのかは容易に
想像がついた。
しかし、部屋にいるのは血を流して
よだれをたらして倒れる二宮だけ。
松『おい! 智はどこだっ
どこに行ったんだよ』
肩を鷲掴みにして揺さぶるが反応
なく何も答えない。
岡『まだ、それほど時間は立って
いないはずです。
行きましょう。』
そう言って、岡田は抱きかかえる
ようにして松本を立ち上がらせる
とハンカチを取り出して少し乱暴
なくらいに涙を拭いとる。
松『許さない…
絶対に許さないからな…。』
それだけ言うと、岡田に引かれる
ようにして、部屋を後にする。