第21章 ビスコーチョ・ボラーチョ
岡『鍵開けて入りましょう。
こんな事もあろうかと…』
そういうと胸元から針金を二本取り
出すとあっという間に鍵を開けた。
思わず2人で顔を見合わせるが
何も言わず頷いて、岡田の後に付い
て家の中へと侵入する。
モノが何もないステンレスのテー
ブルが置いてあるだけの部屋を
抜けると、奥に鍵の周りに鎖の巻
かれた部屋があって
その周りには血痕が付いている。
松『智っ!』
思わず走り寄ろうとする松本の口と
体を櫻井が抑えつけると、岡田に目
で合図を送る。
岡『血はまだ新しいです。 すぐに
開けたらとりあえず様子を私が見て
合図しますので急に入ったりしない
でください。』
鍵をまた針金でカチャカチャと開け
ながら小声で指示をする。