第20章 ラマンチャの男
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頭痛と共に目をゆっくりと開くと、
知らない風景が見えてくる。
大『ここ……どこだ? 俺…』
そうだ…。二宮さんが家にきてそれ
で何か嗅がされて……
ドアを開けようとしても鍵がかかっ
ていて開かない…
何でこんな事に…
ガタガタとしばらく暴れていると、
鍵が開く音がして二宮がコンビニ
の袋をさげて戻ってきた。
二『ちょっと、ダメだろ! 寝てな
きゃ。
ほら。智さん、お腹すいたでしょう?
今日は、コンビニで我慢してね?
明日からは、何か栄養のあるもの俺
が作ってあげるから』
大『…な…に 言って るんですか?
二宮さん… ここはどこなんですか?
俺、早く帰らなきゃ!』
二『何言ってるんですか。
ここは俺たちの新居でしょ。 でも
…
仕方ないですよね… 智さん、事故
にあって記憶が…』