第19章 エストラマデューラ
次の個展用に描き始めたものに、無心
に色を重ねていく。
松『ここ…、コーヒーとトースト置いて
行きますね。』
大『あ… ありがとう。 もう大丈夫。
潤、出かける時間?』
松『あと15分くらい大丈夫。
それってもしかして…個展用の?
マーク凄い喜ぶね!』
描いている途中だけど、凄いのが
わかる。
中に描かれているのはマークだ。
大『こういう感じの絵を描いたの初
めてなんだけどマークをモデルに
入れるのを考えてたらこういうイメ
ージが湧いてきたんだ。』
松『うん。 凄い…わかる
なんて簡単な言葉じゃ言えないけど、
俺もマークに喜んでもらえるなら
本当に嬉しいよ。』
後ろから大野の体を抱きしめながら
そう言う。