第16章 青い空キミのとなり
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事故から目ざめたあの時ずっと俺の
手を握っていて、涙を流していた彼。
何で自分がここにいるのか…
この彼は誰なのかずっと思い出せなくて
…でも何故だかずっと俺の中から離れ
なくて……
涼『智…… 好きだ。
ずっと… 好きだった。』
断片的にスペインの景色は思い出し
たりはしていたが、涼介の突然の
告白に俺の記憶は一気にその瞬間
戻っていたんだ。
だけど、そこに松本はいなくて……
俺は捨てられたんだと思った。
記憶のない奴と一緒にいても仕方ない
そう思ったんだろうなと……。
なのにどうして……
そんな顔するの…
どうしてまたそんなに泣いているの…
『……どうして。
ーーーーー
潤…くんが…ここにいるの…』