第14章 ジャポニズム
涼『何か、新しいの描いたの?』
大『うん…。 見る?』
そう言って涼介に、一度閉じて
スケッチブックを渡してくる。
涼『へえ。 さすがだなぁやっぱ
り…
これってここに入院してる子供たち
だろ?
でも、智が人物画描くのめずらしいな…』
大『そう…なの? 俺…絵の仕事
していたんだよね…?
どんなの描いてたの?』
窓の外を見つめたまま、何か考えて
いるようで…
もしかして本当は覚えてるんじゃないかっていうような表情になる事が時々
あるんだ…
涼『俺も…二度目に向こうに行って
からの絵は見たことないんだけど…
行った理由の絵も白い村って言われ
てるフリヒリアナの風景画だったん
だけど、
向こうでも仕事以外はほとんどそう
だったんじゃないかな?』