第5章 目指せ!赤点回避!〜ハラハラの勉強会〜
side月島
僕のものになってほしい。
その思い一心で口付けた。
抵抗されるかな?
何て思ったがそんなこともなく逆にすがりついてきてくれた。
『け…く……も…だめ…』
なんて潤んだ目で言われたら理性が吹っ飛びそうだ。
これ以上は無理だと思い唇を吸ってから顔を離す。
と、崩れ落ちそうになった椎名さんの体を抱きとめそのままぎゅっと抱きしめた。
どのくらい経っただろうか。
腕の中で遠慮がちに僕の名前を呼ぶ椎名さん。
そのあと言われる言葉なんて僕は予想できていなかったんだ。
『電車の時間…大丈夫…?』
片手でスマホを出し時計を見るともう電車は出てしまっている時間。
メッセージアプリには山口から心配をするメッセージ。
次の電車は確か2時間後…
まぁ自業自得だし、それまで待ってもいいけど…
なんて考えてたら
『車で送って行くよ』
って言ってくれたから少し甘えてみようかななんて思えた。