第5章 目指せ!赤点回避!〜ハラハラの勉強会〜
みんなが運んでくれたお皿を洗っているとふいに誰かが入ってくる。
私は彼を横目で見ながら声をかけた。
『どうしたの…
休んでていいんだよ?
月島くん?』
「いや、向こうだと休まらないんで…」
廊下から向こう側を除くと確かにざわついてる。
あれじゃあ休めないか。
『月島くんさえ良ければこっちで休んでて?』
そう言いながら再び洗い物に取り掛かる。
しばらく洗い物をしていると月島くんは洗ったお皿を自主的に拭いてくれる。
洗い物が終わりお皿を閉まっているとふいに声をかけられる。
「東京で….なにかあったんですか?」
『まあ…気になっちゃうよね?
付き合って同棲までしてた彼氏に知らないうちにほかに彼女ができてただけよ?』
『仕事ばっかりの私に愛想つかしちゃったのよ。
ただそれだけ。』
自嘲気味に笑えばふわっと月島くんが香る。
月島くんに抱きしめられている。
『励ましてくれてるの?私なら大丈夫「無理…しないでいいんデスよ?」
「大丈夫って顔してない…」
「僕なら…こんな顔させない」
涙腺が緩む
涙が頬をつたい落ちる
『足手まといに
なりたくなかったの…』