第34章 決勝、その後。
どたばたの食事会の後、蛍君は当たり前のように私の車の助手席に座っていた。
本当はこの後飲み会に誘われていたけど、今日は蛍君優先で。
『じゃあ、家まで送るよ?』
ハンドルを握り、エンジンをかけようとすると私の手に蛍君の手が重なる。
「夏乃さんと一緒にいたいです。」
最近、甘え上手になってきた蛍君。
ほだされそうになる気持ちをぐっと抑える。
『だーめ!
一回家に帰りなさい?』
『今日の結果、ちゃんと自分の口から報告するの!
そしたらいいよ…?』
「わかりました…」
『じゃあ、一回家に送るね?』
私は一度蛍くんを家に送り届ける。
そして車を走らせ市内を走り、買い物をした後家に戻る。
夕飯の仕込みをした後に私は改めて蛍君を迎えに蛍君の家に向かった。