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年下のオトコノコ【HQ】

第31章 代表決定戦2日目〜因縁の対決〜


編集長と話をしたあと私は編集部を飛び出し烏野高校に向かった。

体育館に入ると丁度ミーティング中だったのでバレー部のメンバーの後ろに座った。

「おい、椎名。前こいよ。」

そう、急かすのは繋心センパイ。

『いや…邪魔じゃないですか?』

「いいから…」

繋心センパイは私の腕を掴み立たせ、前に連れ出した。
いや、私絶対邪魔だよ…

「じゃー話続けるぞー!
さて、明日は白鳥沢と戦うわけだが、
これまで及川が入ってからの3年間で青葉城西は一度たりとも白鳥沢に勝ったことがねぇ。
一度たりともだ。

人呼んで『絶対王者』

牛島はもちろんだが他にも県でトップクラスの奴らがゴロゴロいる。
県内最強の名は伊達じゃねぇ。

白鳥沢はお前らが思ってる以上に強えぇ。
誰も俺たちが勝つなんて思ってねーだろ。」

繋心センパイがひとしきり言い終えるとオレンジ頭がうずうずと動いている。
それに気づいた繋心センパイが日向君に声をかけると日向君はその場で話し始めた。

「そんなの関係ない!と、おもいます。」

澤村君が日向君をたしなめると日向君は戸惑いながらも話を続けた。

「そういう意味じゃなくて…
誰も俺たちが勝つと思ってないのは青城の時も同じでした。
なので関係ないです…と思います。」

その言葉を聞き、私と繋心センパイ、武田先生は顔を見合わせ笑う。

「明日の俺たちは挑戦者だ
大番狂わせ、見せてやろうぜ!」

みんなは大きな声で返事をした。
それを見ながらにこにこしていた武田先生が一歩前に出た。

「落ちた強豪、飛べない烏。
君達をそういう風に言うものはもうどこにもいません。
羽いっぱいに風を受けた烏が今大空を舞っています。
そして君たちならいけるはずです」

1人、また一人立ち上がる。
先生が言葉を紡ぎ終わる頃には誰1人座っている人はいなかった。

「どこまでも高く!
どこまでも遠く!

さあ皆さん、
時は来ました!
明日も勝って全国に行きましょう‼︎」


「「「よっしゃぁぁぉあ!」」」

気合いの入った掛け声が体育館中に響き渡った。


「よーし疲れ残さないようさっさと帰ってしっかり寝ろよー!」

「じゃあ解散!」

そう言い、体育館の電気は消えた。
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