第31章 代表決定戦2日目〜因縁の対決〜
その後も互角にやりあう烏野。
でもまだ日向君の速攻は決まっていない。
「けどやっぱ、一発日向に速攻決めてほしいとこだな…」
「確かになぁ…」
そう言うのは嶋田センパイと滝ノ上センパイ。
「なんで?」
『どうしてですか?』
すると嶋田センパイは苦虫を噛み潰したように顔を歪める。
「前回の青城戦のラスト完ぺきのタイミングだった日向の速攻が、ドシャット食らって終わったんだ。」
「俺たちもあれは印象に残ってるからなぁ…
日向と影山には拭いきれない一本なんじゃねーかなー。」
前回とは違う速攻。
今回はうまく機能してくれるといいんだけど…
そんな中次の攻撃のチャンスで日向君が新速攻で攻撃をする。
しかし日向君が放ったボールはブロックに止められ
床に落ちた
かのように見えた。
しかしボールの落下地点近くにいた蛍くんがボールを上げる。
そのままボールは青城コートに戻っていった。
そのボールを及川くんが拾う。
攻撃が決まらなくて落ち着きのない日向君。
鉄拳制裁とばかりに影山君が日向君のお尻を蹴り飛ばし、叫ぶ。
「冷静にしっやっなれぼげぇ!」
日向くんもだけど影山も冷静になって!
岩泉君のスパイクが日向のブロックを弾く。
綺麗にトスが上がる。
いけ
いけ
きめろ
きっとみんなが思い願っているだろう。
あの絶望を切り裂く
一本を!
ずばぁぁぁん
日向君のスパイクが
青城のコートをはねた。