第24章 怒涛の東京出張‼︎1日目夜編〜2人、はじめて〜
私は椅子から降りると蛍君の方を向き、蛍君をぎゅっと抱きしめる。
その体勢のまま私は足を掬われた。
いわゆるお姫様抱っこの要領で抱き上げられベッドに移動する。
私をそっと下ろすと蛍君は私の上に覆い被さる様に近づく。
『蛍君はハジメテ?』
私の問いかけに蛍君は頬を紅く染めてうなづく。
『ダメだったらちゃんと止めるから好きにしていいよ?』
蛍君は、優しく私の唇に自分の唇を重ね合わせた。
触れる唇。
羽の様な軽いキス。
少しずつ深くなる口付けに私は夢中になる。
ジッパーが下がる音がする。
肩からするりと布が落ち、一応着ていたキャミソール1枚になる。
キャミソールの肩紐は随分前からずり落ちていて胸元を隠すには心もとない。
遠慮がちに蛍君の指が伸び、触れる。
冷えた指先に体が跳ねた。
「あ…」
びっくりさせてしまったようで、手を引いてしまう。
『大丈夫。冷たくてびっくりしただけ。
だから…』
蛍君の手を取り、自分の胸の上に置く。
『触って?』