第18章 最後はバーベキューで!
校舎の壁際まできた。
『また次の合宿の時に来るんだから…』
「やだ!かのさんと離れたくない…」
いつも元気なリエーフ君がものすごく落ち込んでる。
『電話もメッセもするよ?』
「でも…会えないじゃん」
『ワガママ言わない!』
私の声にしゅんとうなだれてしまう。
『じゃあ…
みんなには秘密よ?』
私はしゃがんでいたリエーフ君の頬に唇を押し付けた。
『早く戻るよ?』
「もっかい…」
先に戻ろうと背中を向けていた私は腕を引っぱられた。
後ろを振り向くとふいに塞がる唇。
そっと離れていくリエーフ君の顔は真剣だった。
「これで次会うまで頑張る!」
真剣な顔からいつもの笑顔に戻り、今のが夢だったんじゃないかと思ってしまう。
「かのさん!戻ろ?」
私はリエーフ君に引っ張られながらみんなのところに戻った。
バスに乗った私達に黒尾君が「また」と声をかけた。
またこのメンバー全員でここに来よう。
私達は気持ちを新たに宮城へとバスを走らせたのだった。