第11章 夏の長期合宿1日目‼︎
私は仁花ちゃんに預かってもらっていたカメラを受け取ると、他の体育館に向かった。
ちょうど第3体育館を通り過ぎようとした時、話し声がしたのでそっと覗いてみた。
さっき、体育館を出て行った蛍君が自主練に参加している⁉︎
びっくりして声をかけるのも忘れて見入ってしまっているとリエーフ君に構っていた黒尾君が「そんなとこじゃなくて中で見てくださいよ。」って中に入れてくれた。
リエーフ君は体育館の床に突っ伏して起きることができないようだ…
死…死んでる?
練習を見ているとわかるのだが、蛍君は動きにはついていけてるが木兎君のパワーに負けてしまっているようだ。
蛍君側に黒尾君が合流し、アドバイスを受けながら木兎君のブロックをうけている。
私はそっと音を立てないようにシャッターを切っていたが途中で繋心センパイに呼び出され名残惜しいけど体育館を後にした。
これがこの後おこる事件の始まりだということに私は全く気づいていなかったんだ。