• テキストサイズ

年下のオトコノコ【HQ】

第9章 7月8日、合宿2日目。



車の方に戻ると荷物を詰め終わったみんなは合宿でできた友達…いや、ライバル達と話をしてるみたい。

日向くんとリエーフくんは「負けねー!」なんてお互いに言いあって笑いあってるし。

あれ?
リエーフくんがこっちに走ってくる?




え?
これどういう状況?

なんで私リエーフくんに抱きしめられてるの?

「夏休みまで椎名さんに会えないなんてさみしい!
電話とかしたいんですけどいーですかー?」

『いいけど…周りの目線が…』

「そんなの気にならないです。椎名さんの連絡先聞く方が大事!」

そういうとリエーフくんは私のスマホを勝手に開き、メッセージアプリの個人番号を勝手に入力していく。
ちなみにハグはされたまま。

「っと、これでOK!後で連絡しますねー!じゃあまた!」

やっと離れたと思ったら頰に温かいものが触れた。




「ねえ…灰羽…なにやってるの?」

上から声がしたかと思ったらぐいっと後ろに引っ張られる。

蛍君だ。

「うちの運転手、動揺させないで欲しいんだけど。行きますよ…」

『あ…うん。』

「椎名さーん!またねー!」

蛍くんに引きずられるようにして車に戻ろうとすれば、自分のチームに戻ったリエーフくんが黒尾くんにげんこつを食らっていた。

車に戻り運転席を開けようとすれば、ふいに耳元で声がした。

「僕の方があいつより好きデショ?」

恥ずかしいこと聞くなぁ…

でも…


『当たり前でしょ!』


私は返事をしながら蛍くんに、にこりと微笑んだのだった。
/ 454ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp