第3章 交わった2人のコンプレックス。
「あたしも好きだよ、渚のそういう顔。
なんかキュンキュンする」
いつもと違う1面。
あたしだけが知ってる渚の1面。
そう思うととてつもない幸福感が押し寄せて来る。
「シてる時って僕が上になるよね。
それが幸せ。
もちろん沙織と繋がってる時も」
「渚…!
それ先に言うの反則だよ」
濡れちゃうってば。
「沙織って見かけに寄らず変態だからね。
言葉に出した方が悦ぶと思って」
渚!漢字違うって。
「…バカ」
「バカでいいよ。
こんなバカのことが好きなんでしょ?沙織は」
「うん。大好き」
「僕も。沙織のこと好きだよ」
シュルッとネクタイを解いた。
「あっ…」
「どうかした?」
「出来ればそっちは触らないで欲しい。
小さいから…」
「まだそんなこと言ってるの?
僕気にしないって言ったよね」
プツン、プツン、とボタンを1つ1つ丁寧に外して行く。
徐々に露わになっていくあたしのコンプレックス。