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【ハイキュー】ウシワカイモウト第二部

第1章 ・始まり、再


「どう見てもロリだよね、あれ。」
「わかるけどやめてやれ、嫌がってんだから。」
「わかるんだ。」
「もし知らなくてしかも私服だったら俺も中学生以下と間違えてた気はすっからな。」
「その辺は英太君も認めるのね。それよりさー」

伸びをしながらいう天童に瀬見は今度は何だという目を向ける。

「せっかく今の録音したからこのままにしとくの勿体無いんだよね。誰か文章に書き起こしてくんないかなぁ。」

言いながら天童はチラリと瀬見を見る。しかし瀬見の反応はすげなかった。

「俺は絶対やらないかんな。」
「つまんないの。んじゃ獅音に頼もうかな。」
「ただでさえ若利が文緒限定で何かやらかすのに困ってんだからお前の馬鹿に付き合わすなよ。」
「んじゃ工かな。ああでも乗ってくれてもすぐ辛気臭いってなりそう。」
「おいこら天童。」
「そうだ、文芸部の子に頼もっと。文緒ちゃんの事なら多分面白がって乗ってくれるよね。」
「自分でやるって発想はねーのかお前はっ、つか他の部まで巻き込むんじゃねぇっ。」
「だってガリガリ書くの面倒なんだもん。てか英太君はホント若利君以上におにーちゃんしてるねぇ。」
「なんつーかお前を3枚おろしにしなきゃなんない日が来たような気がする。」
「頼むからやめて、英太君。」


天童と瀬見がそんなやりとりをしている間、何も知らない牛島文緒は自分を探していたという義兄と無事会って話をしている。

「申し訳ありません兄様、メールに気がつかなくて。」
「問題ない。」
「それでいかがなされました。」
「これを渡そうと思った。」
「あら、私の買い物メモ。探していたんです。」
「俺の鞄の中に紛れていた。」
「ありがとうございます。丁度思い出せないものがあって困っていました。」
「そうか。」

はたから見ればまったく盛り上がりのない会話をしている所へまた通りすがりの誰かが何事かを言う。

「ロリ嫁じゃありませんっ。」

振り向いて抗議する義妹に若利は首を傾げた。

「何故ムキになる。」
「兄様、少しは気にしてくださいな。私だけならともかくあれは兄様もまとめておちょくってます。」
「そうなのか。」
「そうです。」

しかし更に義兄は不思議だと言いたげな雰囲気を醸し出す。
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