第3章 ・心配性
言うまでもなくこれはたちまちのうちに1-4から他の1年生達に広まり、放課後になる頃には男子バレー部の連中の耳に入る事になる。
「だからお前はど天然だっつーんだっ。」
部室にて瀬見が叫んでいる。
「妹を心配してはいけないのか。」
「毎度やり過ぎだっつのっ。」
「そーですっ、不謹慎ですっ。」
「五色までどうした。」
「文緒がそれは牛島さんに言えと言ってたのでっ。」
「意味わかって言ってんのかなぁ。」
「愚問だ、太一。相手が工だぞ。」
「俺は止めようとしたんだぞ若利が全然聞かずに行っちまったんだからな俺のせいじゃないからな。」
「隼人君、落ち込まない落ち込まない。というかドンマイ。」
「若利、結局文緒さんをちっさい子だと思ってるのか、それとも。」
口を挟む大平、それともの先は彼の立場と性格では言いづらい。
「実際見た目はああだが。」
「ごめんよ、俺の聞き方が悪かった。」
大平が盛大なため息をつく横で若利は首をかしげていた。
次章に続く