第20章 グレイ scene2
腰を掴んでずぶりと指を挿れた。
「ひゃあっ…んんっ…」
「ああ…雅紀、可愛い…」
濡れた髪をかき分けながら、額にキスをすると、雅紀は目を上げて俺を睨んだ。
「翔ちゃんのばか…」
「雅紀のすけべ…指、すっごい絡みついてるよ…お前の中…」
「やあっ…」
「挿れていい?」
「も…知らない…」
「”挿れて下さい”って言って?」
「ばっ…ばかじゃないの!?」
「じゃあやめた」
「えっ…」
にゅるりと指も出してしまった。
「翔ちゃ…やだぁ…」
「嫌だからやめたんだろ…?」
「違うもん…ばかぁ…」
雅紀は俺に抱きついてきて、ちゅちゅとキスをする。
「…ぉねがい…ちょうだい…?」
涙目になりながら俺の身体を唇で這いまわる。
「じゃあ自分で挿れろよ…」
雅紀は俺を座らせると、自分から跨って、俺を後ろに押し当てた。
「んっ…う…」
ちょっと呻いてから、ゆっくりと腰を沈めた。
「あっ…あああっ…翔ちゃんっ…」
「ああっ…雅紀っ…」
とうとう雅紀は泣きだして。
泣いたまま俺の上で腰を振っている。
またそれが…なんとも官能的で。
俺はすぐに達しそうになる。
「ね、雅紀…このまま中で出してもいい?」
「あんっ…翔ちゃん…ちょうらいっ…俺の中に翔ちゃんちょうらいっ…」
乱れながら俺を求めてくれるのが嬉しくて嬉しくて…
雅紀の前を掴んで、下から突き上げるように腰を動かした。
「ああああっ…翔ちゃんっ…」
雅紀が勢い良く果てて、俺も衝撃で持ってかれた。
脱衣場で、俺達は抱き合った。
「お風呂…戻ろうか…雅紀…」
「ん…中、洗ってね?」
「わかった…」
おばけを感じた日は、いつもこんな感じ。
これが、俺達の日常。
「翔ちゃん…」
リビングで涼んでいたら、雅紀がバスローブのまま俺の膝に乗っかってきた。
「ん?」
「はい、チョコレート」
雅紀は口移しで、俺にチョコレートを食べさせてくれた。
【END】