第19章 不言色(いわぬいろ)
和也、愛してる。
もう、安心していいよ。
おいで。
一緒に堕ちようよ。
「翔さん…ごめんね…」
腕の中で、和也が小さく呟く。
剥き出しの肩に手をすべらせると、ぐっと抱き寄せた。
「お前が謝ることは、なにもないよ…」
あの後、ミーティングが終わって、すぐに俺の部屋に来た。
「ごめんね…俺、雅紀を説得できると思ってたから…」
「もう、言うな…」
やっと触れられた和也の身体は熱かった。
「もう、離さないからな…」
「俺も…翔さんを離さない…」
ぎゅっと抱き合って、お互いの熱を感じた。
「翔さん…」
和也が顔を上げて、俺の目をまっすぐに見つめた。
「愛してる…」
心臓が跳ね上がった。
目の前に火花が散った。
「俺も…愛してるよ…」
そのまま唇を重ねた。
和也の薄い唇をこじ開けて、舌を割り込ませた。
すぐに和也の舌が絡んできて、お互いを貪り合う。
「ん…ふ…翔…さん…もっと…」
可愛くねだる和也を抱きしめて、もっと深く唇を重ねていく。
「もっと俺にくれよ…和也を…」
「あげる…翔さんにあげる…」