第19章 不言色(いわぬいろ)
無理やり足を開かせると、俺の後ろに何か塗りたくった。
その冷たさに身体が震えた。
ぐいっと何かが俺の中に入ってくる。
苦しさに思わず呻くと、また頭を床にたたきつけられた。
焼けつくような痛みが身体の芯に広がってくる。
「締めてんじゃねえよ…」
苦しそうに呻く雅紀の声が、遠くで聞こえる。
「ほら…わかるかよ…アンタ、俺にヤラれてんだよ?」
俺の足を持ち上げて、雅紀の顔が目の前に来る。
「わかるかよっ…アンタ、犯されてんだよ!」
ぎゅっと目を閉じると、タオルを引きぬかれた。
空気が大量に入ってきて、思わずむせこんだ。
「ぐっ…ごほっ…ごほっ…」
思わず開けた目に写ったのは、雅紀に組み敷かれている自分の身体。
そして、身体の中にある強烈な違和感。
「あっ…ああああっ…」
「ほら…わかる?アンタの中に入ってんの、俺だよ?」
「雅紀っ…」
「痛いかよ?」
ぐいっと腰を突き上げられて、張り裂けそうな痛みが襲う。
「ぐああっ…」
「痛いかよっ…もっと叫べよっ…」
「雅紀っ…やめろっ…」
「やめねえよ…やめてなんかやるかよ…」