第18章 ポンパドール scene2
次の日、休みでよかった…
次の日の休みは、智のせいで起き上がれなくて、一日潰れてしまった。
タイミング、計っておいてよかった…
連休で、しかもその次も午後っていうスケジュールがあって、本当に良かった。
なんとか仕事までに腰の痛いのは治った。
「潤…ごめんね…?」
「ん?もう大丈夫だよ?」
「良かった…」
「それに、今度はまとめ払いだろ?」
「えっ…」
「忘れたとは言わせないからな」
なんて言いながらグラビアの撮影スタジオの廊下を歩いていたら、ちょうど楽屋に入っていくニノと出くわした。
ニノは俺たちを見ると、ちょっとだけ複雑な顔をした。
だけど、すぐに何かを察したような顔をして、にんまりと笑った。
「できたの?」
「えっ…」
思わず俺は真っ赤になった。
智はすっとぼけた顔をしていた。
「ふうん…」
またニノはにやりと笑った。
「じゃあ俺、お役御免だね」
そう言って笑いながら楽屋に入っていった。
「あ…」
「ニノに…ちゃんと謝ろうね?」
「うん…謝る…」
「よし!じゃあ、飯誘おう!」
「うん!そうしよう!」
二人で元気に楽屋に飛び込んだ。
「おはよー!」
智
ん?
だいすきだよ。
おれも。
ずっと一緒にいような。
うん。ずっとだよ?
その日の俺と智の髪型は、ニノがメイクさんに注文して、ポンパドールになった。
【END】