第18章 ポンパドール scene2
「違うよ…潤くん…」
「違わないだろっ…じゃあなんでニノと浮気してんだよ!脅してまで…」
「そこまで知ってるの…?」
「だから俺も同じことしたんだ」
「潤…」
「まだ…女と浮気されたほうがよかったよ…そしたらぶん殴って終われたのに…」
「バカっ!!!」
ニノが起き上がって俺をひっぱたいた。
「いってえ…何すんだよ!」
「うるせえ!女の腐ったのみたいにぐちぐちぐちぐちしやがって!」
「お前、それは女性に失礼だろ!」
「うるせえ!慣用句だ!黙ってやがれ!」
下町全開でまくし立てられた。
「潤、てめえな。人が大人しくいうこと聞いてやってりゃ、調子に乗りやがって…
よっく聞きやがれ!大野さんはなあ…おめえのこと大好きでしょうがねえんだよ!だけどな?」
ここで肺活量の少ないニノは息継ぎを大きくした。
「あの人だってな、男なんだよ」
「へ?」
「言っただろ?あの人だって、たまにはオスになりてーんだよ」
「う、ふぇ?」
「わかってるだろ…?あの人、凄くスケベなんだから…」
そういうとニノはにやりと笑って手を差し出した。
「ホラ、ローションだせよ」