第18章 ポンパドール scene2

「潤くん…お願い…もう、これで終わりにして…？」


はらはらと涙を零しながら言うニノはとても綺麗で。


クラクラした。


「俺には翔さんも相葉さんもカズヤもいるの…」


…そこに智も入ってんだろ…


こんないやらしい身体しといて、何言ってんだよ…


「あの人達を裏切ることなんてできないよ…」


「じゃあなんで…智と寝てるの？」


「…え？…」


「この前、智とホテル行ったでしょ？」


だんだん腹の底から怒りが湧いてきた。


俺の智…


でも。


智はニノを…


「智とも寝てるのに、なんで俺とは寝てくれないんだよ」


「潤くん…」


違う…違う、違う…


こんなことがいいたいんじゃない。


「ニノ…」


溢れてきた涙を隠すように、ニノの胸に顔を埋めた。


「潤くん…ごめんね…」


ニノが俺の髪を撫でた。


「大野さんは、あなたのことちゃんと愛してるよ…？」


嘘だ。


愛してるなら、なんでニノを求めるんだ。


「潤くん、信じてあげて…」


「もう…智とは別れる」


「えっ！？」


「だって…俺のことより、ニノのこと愛してるんだろ…俺、もうこんな惨めな思いしたくないよ…」