第18章 ポンパドール scene2
「じゃ、あれ?コレ?」
そう言って小指を立てる。
皆、俺に彼女がいると誤解してくれているから、そのままにしている。
非常に都合がいいから。
「まあね…」
「やあね…ヤリすぎないのよ?」
「もう、腰がガクガクだよ…」
「まあっ…やあねえ!」
メイクさんは、ネコでガチでどMのオカマだ。
いつか俺にヒイヒイ言わせてもらいたいらしい。
じいさんになったら、ヒイヒイ言わせてやるよ、とは言ってある。
メイクが終わって振り返ったら、智とニノが居なかった。
「あれ…どこ行ったんだ?」
衣装に着替えてから、ハウスの中を探して歩いた。
「全く…メイクの順番あるのに…」
二階の、普段入らない場所のチェーンが下りてた。
嫌な予感がした。
そっと階段を登っていくと、案の定物音が聞こえた。
あいつら…
覗き込むと、智とニノがキスしてる。
「もう…あなた、あんなところでサカっちゃだめじゃない…」
「だって…キスしたかったんだもん…」
「だめだよ…翔さんも相葉さんも居るのに…潤だって…」
「欲しい…ニノ…」
「ダメ…キスだけだからね…」
キスだけ?