第16章 グレイ scene1
そのままベッドメイキングをした。
いつもソファとかで適当に寝るんだけど、キングサイズのベッドを買ったばかりだった。
これなら二人で寝れるしね。
シーツを取り替えたら、ちょうど相葉さんが上がってきた。
寝室を覗き込んで、驚いた顔をした。
「わお!凄いの買ったね!」
「うん。今日はここで寝てね」
「え?お前は?」
「俺もここで寝るよ?」
「えっ…」
相葉さんが真顔になった。
「な、なによ…嫌なら俺、リビングで寝るけど…」
「えっ…嫌じゃねえよ!」
言い捨てると、ガシガシと頭を拭き始めた。
「な、なんなのよ…」
「いいから、お前も風呂入ってこいよ」
「なんだよ…ここ俺んちなのに…」
ぶつぶつ言いながら風呂にはいる。
相葉さんが入ったお蔭で、浴室は温かい。
程よく温もって上がると、リビングに相葉さんの姿はなかった。
「相葉さん…?」
呼びかけても返事はなかった。
寝室を覗くと、相葉さんはベッドの中央で大の字に寝てた。
「あ…ばか…」
すーすー眠ってるから、ちょっと端に寄せてやった。
「んもー…ここ、俺んち!」
そう言っても眠ってる相葉さんには届かない。