第16章 グレイ scene1
【オセロ scene1.5】
「潤っ…潤っ…」
左手の薬指に光る指輪。
潤の手がその手に重なる。
光り輝く二つの指輪。
俺達の間の約束の輪。
俺達の間の拘束具。
「ああ…雅紀…やっぱ、お前最高っ…」
潤が俺の腕を引き寄せ、抱きしめる。
その広い胸板に顔をうずめながら、幸福に浸る。
「いやぁっ…潤、お願いっ…動いてぇっ…」
「雅紀…もうイキたいの…?さっきイったばっかじゃん…」
「んっ…イキたい…お願いっ…」
「相変わらず…スケベな身体してるよな…」
くすっと笑ういたずらっこみたいな顔。
ちくしょう…後で鳴かせてやる…
起き上がって潤の上に跨ると、自分で腰を振り始めた。
「あっ…潤っ…凄いっ…」
「雅紀…すげぇ…」
潤が俺の両腕を掴んで一つにまとめる。
掴まるところがなくて、身体がぐわんぐわん揺れるけど、潤はお構い無しだ。
「お願…離して…」
左手で俺の腕をまとめると、右手でいきなり俺を握りこんできた。
「んっ…やだぁっ…」
腰が自然に動いてしまう。
「んっ…んっ…潤っ…動いて…」
「雅紀…やーらし…」
にやにや笑いながら見上げる恋人にちょっといらっとした。