第9章 きみどり scene4
「欲しいっ…かずが欲しいっ…」
身体の奥からつき上がってくる感情が、制御出来ない。
「かずっ…好きだっ…好きっ…」
「さとっ…ああ…もうっ…」
かずの動きが激しくなって、頭の芯が痺れて動けなくなる。
「さとっ…イクっ…」
「あっ…出して…俺の中にっ…」
ぐっとかずが歯を食いしばったかと思うと、俺の首筋に顔を埋めた。
ぎゅっと首筋を吸い上げられた。
「んんっ…」
中にいるかずが、ビクンビクンと脈動した。
「あ…かず…」
嬉しかった。
かずが俺で気持ちよくなった。
俺のなかに…
「かずぅ…」
「智…」
汗まみれの身体を起こして、かずが俺にキスする。
「気持よかった…」
「うん…俺も…」
ぎゅっと抱きしめられると、かずの身体から力が抜けた。
「かず…大丈夫…?」
「うん…大丈夫だよ…」
しばらくそのまま抱き合った。
だんだん、かずの体温が冷えていく。
なのに…
俺の身体は、まだ熱くて…
「え…智…?」
あれだけイったのに、まだ俺、元気で…
「な…?どうしたの…?」
「わかんな…止らないの…」
涙がでてくる…
どうしちゃったんだろ…俺…