第7章 虫襖-ムシアオ-
やっと素直になろうと思ったんだ。
やっと、雅紀と素直に愛し合えると思ったんだ。
なのに…
なんでこんなことになったの…?
どうして俺以外を抱く雅紀を見なきゃいけないの…?
どうして俺以外で気持ちよくなってる雅紀を見なきゃいけないの…?
どうして俺だけの雅紀じゃないの…?
どうして…?
お願い…
俺だけを愛して…
俺だけの雅紀になってよ…
二人だけで…
お願いだよ…
大野さんの口に、たくさん精子を出した。
大野さんも雅紀も満足そうに微笑んだ。
俺は、また暗い森のなかへ逆戻りしていく。
【END】