第7章 虫襖-ムシアオ-
すぐに起き上がって、雅紀の後ろに俺をあてがった。
充分ほぐしたつもりだったけど、もうどうでも良かった。
こいつを俺で汚したかった。
ぐいっと中に入った。
「うっ…あっ…」
苦しそうなうめき声にも構わず、そのままぐいぐい中に入った。
雅紀の中は、熱くて。
俺のこと締め付けて。
あっという間に出そうになった。
「く…雅紀…力…抜いて…」
「や、だ…わかんないよ…」
か細い声で、俺を受け入れる。
「いいから…身体の力、抜けよ」
「ん…う…」
少しだけ緩んだそこを、穿った。
「ああっ…う…」
雅紀の体温が、高まった気がした。
熱い…
「雅紀…動くよ」
「う…ん」
玉のような汗をかきながら、俺の背中に手を回した。
雅紀の体温を感じながら、初めて人の中を味わった。
男として、快感を得た。
それが…
その相手が雅紀。
どんどん俺は壊れた。
雅紀を汚して、汚しまくって…
一緒に地獄に堕ちてやろうと思った。
汗を飛ばして、雅紀を穿ちながら、いままで感じたことのない快感に身を委ねた。
「あっ…雅紀っ…イクっ…」
「ニノっ…」
雅紀にしがみつかれて、俺は雅紀の奥深くに放った。
目の前が真っ白になるほど、気持よかった。