第5章 レイヴンscene2
ピンポーン…
呼び鈴がなったから、ドアモニを見ると大野さんが立ってた。
「うわ…本当に来たよ。この人…」
苦笑いして、解錠する。
玄関ドアの前で待ってると、大野さんがのんびりと歩いてきた。
「あ、潤…」
「いらっしゃい。入って」
雅紀と別れてから、もう一回住めるようにした俺の部屋。
ここに大野さんを招いた。
雅紀が可哀想だから。
部屋に入れると、リビングに通した。
「座ってて。お茶淹れるから…」
「うん。あ、ね。松潤?」
「なあに?」
「ほんとに、ヤじゃないの…?」
「んー…とね…イヤじゃないとか、そういうのわからないの」
「え?」
「今はね、大野さんに抱かれてもいいかなって気分だから。これ逃したら、もうないかもよ?」
「えっ…」
「逆に、大野さんはヤじゃないの?いくらニノの命令だからって…」
「いっ…いやじゃないっ…」
「え?」
「俺、まちじゅんのことっ…」
「ちょ、噛んでる噛んでる…」
「まちづ…まつぢ…ま…」
「わかった…落ち着け」
「前から…好きだから…」
「は?え?」
「だから…抱かせてっ…」