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Fate/Fantasy Of Cthulhu

第4章 400PV記念!!番外編:兄と弟


「歩と戦ってみて如何でしたか?」
「次期当主を名乗るだけあって、実力は本物。オレじゃ到底及ばないな」
初は自嘲気味に言った。
苦笑いを浮かべながら頭を掻いていた。
「そんなことはありません。初の実力は私が保証します」
「あっ、アルトリア?」
アルトリアが真剣な眼差しで言ってきた。
それに対して初は困惑していた。
「言ったでしょう。貴方は私の剣であり右腕だと」
初は嬉しかった。
だが、それ以上に恥ずかしさがあり顔が熱を持つのを感じた。
「初?顔が赤いですよ。もしかして・・・熱でもあるのですか?」
アルトリアの手が初のおでこを触ろうとしたので、初は慌てて立ち上がった。
「大丈夫だ、何の問題もない」
「そうですか?何もないのなら、いいのですが」
「中学生の恋愛を見ている気分だ」
第三者の声が聞こえたので振り向く。
そこには、スーツ姿の長身の男がタバコを吸っていた。
「境内でタバコを吸わないで下さい」
「これは失敬・・・」
アルトリアに注意され男はタバコの火を足で消した。
「久しぶりだな、土御門。しょぼくれていると思い励ましに来たのだがな」
「馬鹿にし、の間違いだと思うが藤田」
初は男を藤田と呼んだ。
男の名は藤田 小悟狼。
初の中学の同級生で今は刑事をしている。
初の言葉に対し、小悟狼はニヤリと笑った。
「まぁ、そんなことより大事な話だ」
小悟狼は真剣な眼差しで言ってきた。
その眼差しは獲物を睨み殺す勢いがあった。
「大事な話?」
「あぁ・・・。木曜の午後1時に市立病院に来れるか?」
「今のところ予定はない。大丈夫だ。病院と言っていたが誰か入院でもしているのか?」
「中1の時の担任、豊橋先生だ。俺たちに会いたがっていると九条から聞いた」
「そうか・・・。了解だ」
「用件はそれだけだ」
それだけを言うと小悟狼は背を向けて去った。
「そうだ、忘れていた」
小悟狼が急に立ち止まり振り向いた。
初は首を傾げていた。
「土御門妹も連れて来い。名前が挙がっているのを忘れていた」
それを言うと帰って行った。
「やはり藤田という男は、ただ者ではありませんね。隙が一切ありません」
「そうだね。先祖が先祖だからな・・・」
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