第2章 女の感は働いたり働かなかったり
でも、私はその時ふと思い出した。
「そういえば銀さん、バイクが…」
銀時「あー、仕方ねぇだろ、天音がお金持ちになった弁償してくれ」
初めて銀さんに呼び捨てで名前を呼ばれて
不覚にもドキっとしてしまった。
顔に熱が集中するのが分かる。
(だ、だめ…!心臓の音聞こえちゃう…!)
そうはさせまいと銀さんの首元に回していた手を肩に置き直し
背中から上半身を浮かせる。
銀時「ちょっと!?君なにやってんの!あぶねーだろーがー!頭打ちてぇのか!」
「だってー!!」
思いの外不安定になってしまった体勢をなおそうとして
上半身は背中に戻し、その間に自分の手を丸め込んだ。
それから私は万事屋につくまで結局心臓が静かになる事は無く
銀さんに聞こえないか不安なままなのであった。